チカママさん(40代・女性)からのご質問 宗派・浄土真宗 本願寺派
質問
昨年父を亡くしました。
子供に「じいちゃんはどこに行ったの?」と聞かれて、「お空の上に行って、○○を見守ってるよ」と伝えていますが、正直それでいいのか悩んでいます。
特に小学校高学年のお姉ちゃんは私の答えを覚めた目で見てる気がして。きっと彼女自身祖父の死を理解するのに戸惑っているのだと思います。
お坊さんたちは自分たちの子供にどんな風にお話しますか?
私の子供がお坊さんに聞いたなら、どんな風にお話してくれますか?
今回の『お坊さん』首藤 泰隆さんの回答(鬼子母神 延隆寺・住職)
チカママさん、はじめまして。日蓮宗延隆寺の首藤泰隆と申します。
小学生高学年の娘さんと小さいお子様がいらっしゃるのですね。
子供に伝えること、本当に難しいですよね。
特に小学生の高学年にもなると、おませちゃんになりますから、なかなか大変ですね。
私にも4歳と2歳のやんちゃ坊主がいます(笑)
そして私も祖父を亡くしました。
子供たちはまだ小さく、あんまりわかってないかもしれませんが、チカママさんと同じように
「ひいじいちゃんはね、仏様のところにいったんだよ。
ひいじいちゃんは見えなくなったけど、ひいじいちゃんは、○○、○○、ふたりのことが大好きだったから、お空からみているからね。
ひいじいちゃんがうれしいなぁ~って喜ぶようにしようなぁ」
と話しかけています。
私はお坊さんですので、いつもお経をあげ、祈ります。子供たちはその姿を見てくれています。
そして4歳、2歳でギャーギャーうるさいけど、節目節目には必ずお墓掃除とお墓参りに連れて行きます。
私がきれいにしたところを汚したり、邪魔したり、どっかいなくなったり……時間がかかりますが、終わった後のお祈りは「南無妙法蓮華経 ひいじいちゃんありがとう」と手を合わせてくれています。
子供は、親の言うことを聞きません。親の行動を学びとしているように感じます。
チカママさんもお父様の節目節目のお墓参りやご法事など、お子様たちにチカママさんの背中をみせてあげてみるのはいかがでしょうか?
当たり前ですが、亡きお父様がいなければ、チカママさんもお子様たちの存在もありません。チカママさんたちの存在がお父様の存在の証です。
チカママさんの一日一日は、亡きお父様が生きたいと願った 一日一日。
亡きお父様がくれた 一日一日。
姿の見えないお父様にチカママさんが心から「ありがとう」と祈る姿…どんな言葉よりも伝わるとおもいます。
そしてチカママさん自身、お父様を近く感じられるかもしれません。
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