お坊さんに聞いてみた!

「しきたり」と「感情」

そらさん(年齢秘密・女性)からのご質問 宗派・浄土真宗?

質問

「仏教のしきたりや作法」と「個人的な想いや感情」の優先順位はどのようにすべきですか?

母の好きな色の花を供えたいけど、正式には違うと言われる。

「しなきゃいけないこと」と「供えてあげたいもの」が違う場合どうすればいいですか?

今回の『お坊さん』首藤 泰隆さんの回答(鬼子母神 延隆寺・住職)

そらさん、はじめまして日蓮宗延隆寺 首藤泰隆と申します。

仏教のしきたり…「お供えのお花」に関しても本当に色々とありますよね。お坊さんの私も驚いてしまいます。

宗派によっては、四十九日忌までは白の菊のみお供えする…どの宗派にも共通することは、棘のあるバラ、香りの強いマリーゴールド等、さし芽で簡単に増えるあじさい(どこでも…だれにでもつくという理由)、首から折れて地面に落ちる椿は仏様が好まれない…。
また地域、そのお寺のご住職によっても、色々と見解があるようです。

私の意見といたしましては、お好きな色のお花をお供えして良いと思います。

霊山浄土は、色とりどり美しいお花が咲いているといいます。お母様が好きだった色のお花、そらさんがお庭で育てたお花。そのお供えさせていただきたいという、そらさんの心に仏様もお母様も喜ばれるのではないでしょうか。

もし、そらさんのお寺様がそれを好ましくないというのであれば、一歩さがって、お仏壇の脇などにお母様がお好きだったお花をそっと供えてみてはいかがですか?

その謙虚なそらさんの気持ちにお供えのお花も一層香りを増し、仏様もお母様も笑顔になるとおもいます。

私も知り合いのバラ農家さんから、とてもすてきなバラをお供えいただくんです。そのお心がとってもうれしくて。

でも仏様はバラの棘が…ともうしますから、仏様に「すてきなバラをいただきましたよ棘でお怪我されませんように一つ手前にお供えさせていただきます。」とお断りをしてお供えさせていただいています。

この解答が、そらさんの気づきとなりましたら幸いです。

今回、回答頂きましたお坊さん
住職首藤 泰隆さん
鬼子母神 延隆寺(大分県杵築市)
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